うらそえ日記

奇談小説家・早見慎司(早見裕司)の公式ブログです。
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「あしたも、友だち となりのウチナーンチュ」

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     ちょっと前からやっていたのですが、情報解禁になったので、お知らせします。5月25日頃、角川文庫から、「あしたも、友だち となりのウチナーンチュ」が出ます。
     名前から想像できるかもしれませんが、これは、2007年に出して読書感想文コンクールの課題図書になった「となりのウチナーンチュ」の文庫化です。文庫にするにあたっては、細部を加筆訂正してありますが、あまり違和感のない程度に収めています。
     ライトノベルのレーベルではない、普通の文庫ですので、お気をつけ下さい。

     皆さんにお願いしたいのは、「買って下さい」、ということです。本が売れれば、次が書けるかもしれません。売れなければ、この一冊で、角川とはさようなら、になってしまう可能性大です。
     角川からは、はるか昔(いまのラノベ界では、そういうタイムスケールになるようです)、ノヴェライズを出したきりになっていたのですが、いろいろな縁があって、また本を出していただけることになりました。この御縁を大事にしよう、というので、リマスタリングも真面目にやりました。いま、私を助けてくれるのは、買って下さる読者の方、ひとりひとりです。
     「あしたも、友だち」は、「ほのぼのファンタジイ」路線を敷こうという、試みでもあります(実際には、ちょっとビターな部分もあるのですが)。こういう感じの本がもっと読みたい方も、ぜひ、よろしくお願いいたします。

     角川文庫「あしたも、友だち となりのウチナーンチュ」5月25日頃発行。



     
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    山口百恵さん

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       なんとなくTVを点けてみたら、山口百恵の「春風のいたずら」が「春の名曲選」の55位に入っていて、なんだか急に、ランキングに信憑性が見えてきたのですが、考えすぎでしょうか。何しろ、74年の、山口百恵としては、そんなに有名ではない……と言うと偏見ですが、52位が尾崎豊の「卒業」ですからね。
       私は、もろに山口百恵の世代なんですが、「横須賀ストーリー」までは、ろくに聴いたことがありませんでした。なんと言うのかな……不純な感じがしていたんですね。その頃、聴いていた曲というと、歌謡曲ではかろうじて岩崎宏美(友人にファンがいたので)、それよりも井上陽水や荒井由実、果ては現代音楽……かわいくないな。
       山口百恵は、映画も有名ですが、これまた、観たことがあるのは、「ハウス」の併映の「泥だらけの純情」ぐらいのもので、しかも、申しわけないんですが、内容はまったく覚えておらず、ただ、ディスコで踊っている若者の中に、「ハウス」のTシャツを着た人がいた、ということだけ。「ハウス」では、セリフの中にアドリブで「泥だらけじゃない」「泥だらけの純情?!」というセリフがあったんですね。いい関係だ、と当時、思ったもんです。その頃の大林監督の苦労は、ご本人がさんざっぱら書いていらっしゃるので、ご興味のある方は、どうぞ。
       最近になって、「伊豆の踊子」をCSで見たんですが、山口百恵の清純さには、打たれるものがありました。ただ、おそろしく低予算で作られていて、西河克己監督が本(映人社の本ですが、いま署名を失念)に書いた、「もうちょっと余裕(予算か期日か忘れました……)があったら、ラストはストップモーションにしなくてすんだ」、という文言が、にわかに思い出されました。
       
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      中森明菜「難破船」

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         前に、エントリーのコメントで、中森明菜の「難破船」の話題が出ていましたが、改めて、旗を立ててみましょうかね。
         「夜のヒットスタジオ」で、「不思議」の中の曲を歌ったのが、DVDで出ていたので、小遣いをはたいて買ったんですが、この「夜のヒットスタジオ」版の中森明菜特集DVD-BOX、時期の関係で入っていない曲があります(「サザン・ウインド」とか)。でも、「不思議」の中の「BACK DOOR NIGHT」と「マリオネット」は、音楽史に残したいような、すごい歌唱です。今は「パフォーマンス」と言うのでしょうが、ワタクシ個人は、気に入らないので使いません。
         それはどうでもいいや。「難破船」は、ベスト・テイクが見られるんですが、……いや、聴けるんですが、もう、歌い終わったらこの人、死んじゃうんじゃないか、という緊張感で、私は、体調の良いときでないと、見られません。引きずり込まれそうで。
         中森明菜が、別の誰かだったら、適度の緊張を込めて感動「的」な歌を歌い続け、いまごろは紅白のトリでも務めていたところなんでしょうが、200%の歌唱を、本人が出さざるを得なかった――という感じでしょうか。
         これは前に書いたことですが、中森明菜って、人一倍歌手であると同時に、たぶん、といっても邪推ですが、舞台恐怖症の気があるような気がしてならないんですね。かろうじてマイクにしがみついている感じ。
         でまあ、YouTubeで検索してみると、「難破船」はいくつか出てくるんですが、私が検索して出てきた「難破船」には、投稿者のコメントとして、大失恋の直後にこんな歌を歌わせるなんて……、という趣旨の文章がありますが、これはちょっと違う気がします。「難破船」が発表されたのは1987年、「大失恋」とある、中森明菜の自殺未遂は1989年ですのでね。
         ただ、そう思いたくなる気持ちも分かるんです。それだけ歌と本人が同化している、っていうことでしょうね。

         ここで閉めると、ただのごたくですので、与太話を書いておくと、私、中森明菜と誕生日が一緒です。そのこと自体はどうでもいいんですが、石川秀美も同じ誕生日なんですね。同じ日に生まれて、同じように80年代アイドルをやっていても、人生は、こんなに違うものなんです。
         ……幸せになって欲しいんだけどなあ……。


         
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