うらそえ日記

奇談小説家・早見慎司(早見裕司)の公式ブログです。
<< April 2014 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

「古書ミステリー倶楽部」3刷

0
    拙作『終夜図書館』が入っているアンソロジー、『古書ミステリー倶楽部』(光文社文庫)が、また増刷されることになりまして、これで3刷になります。
     まあ、周りの方々が、立派な(当社比では立派すぎます)作家の方々なので、そのおまけ、としてご笑覧いただければありがたいのですが、おかげさまで、ちょっとお小遣いが入ることになりまして、ありがたい限りです。
     これで、私個人の短篇集が出たらいいのになあ……と思いますが、世の中そんなには甘くない。まあ、夢は夢として、現実の、この成功を(私が成功したわけではないですが)祝いたい、と思います。
    仕事 | permalink | comments(0) | -

    加藤和彦の早すぎた予言

    0
      あれは1970年代だと思いますが、加藤和彦さんが、「家庭音楽論」という持論を展開して、「いずれ音楽は、誰にでもできるようになって、みんなが自分の作った音楽で満足するから、プロのミュージシャンは必要なくなる」、という、当時では極めて過激なことを、おっしゃっていました。
       それから40年経って、それに近いことが行なわれるようになったのをみると、やっぱり加藤和彦って、かっこいい人だなあ……と、思います。

       別なことで言うと、J・G・バラードが、「スターズのスタジオ5号」(ハヤカワ文庫「ヴァーミリオン・サンズ」)で、詩人がすべて、詞を書くのに専用の機械を使うようになっていて、或る日、それが壊れたので、おそるおそる手で書いてみると……という短篇を書いています。1980年が日本語版の初版ですね。
       これについては、私も、小説が機械化されたら、作家はどうなるか……などと長年考えていたのですが、ある種の二次創作は、それに近いものではないか、と思うようになりました。また、今年から始まった星新一賞では、機械による創作も応募対象に入れていた、と思います。
       漫画ではコミPo!がありますし、紙に字や絵を記して仕事になる道は、狭まっていく、のかもしれません。
       小説も、あるジャンルの小説だったら、いくつかのパラメータを、岐路ごとに選択することで、小説を作れるソフトはあるはずですよね。
       そうなってくると、書く仕事をしている人間は、何をしたらいいのか、と思いますが、これについては、私は考えを持っています。悪文を書けばいいんです。
       悪文、誤解文が文学を進歩させる(そうでないものは進歩には寄与しない)、というのは、「<カン>が<読み>を超える(米長邦雄&柳瀬尚紀)が言っていて、最近、その意味が私には分かってきつつあります。
       説明できるほどじゃないんですけどね。
       悪文か、研ぎ澄まされた文章か……両方を書いてみた結果では、商業的には絶対、悪文のほうが売れるんです。
       
      小説 | permalink | comments(0) | -

      大掃除、終わり

      0
        ふつかにわたって行なった部屋の大掃除、だいたい80%は、うまくいきました。これで資料をなくすことも……まあ、あと3年はないだろうな、ぐらいですね。いばることじゃないけど、片づけ下手なので。
         机の上を、もっと空けたいのですが、パソコンのモニタと、同じくパソコンのスピーカ、アイディアなどの整理に使う、細長いカードケース、レターケース、眼鏡や小物を入れておく小物入れ、常備しているメモ帳、アロマポット一式(ポットと小さな水差しとアロマオイル)、付箋やら何やらのケース、薬入れ、鉛筆削り、ティーカップとトラックボール(なぜ「と」?)、電話機の子機、そしてもちろん、パソコンのキーボード(東プレのがっしりしたやつ)、電話機の子機、ペンケース……なんかあたまいたくなってきた。
         キーボード立て、というものがあって、ゲラや資料を読むときには、それにキーボードを立てて空間を空けるのですが、途中でパソコンを操作しないといけないときが、ありまして。多くは、辞書を引くときですね。私は偏執狂なところがあるので、国語辞典だけで15種類ぐらい入っています。ゲラと突き合わせて見るのに、キーボードが立っていては、非常に扱いにくい。
         小さいキーボードや、机の上に投影するキーボードも、考えてみたのですが、私はものすごく筆圧が高いので、軽いキーボードでないと使えませんで、ようやくたどりついたのが、東プレのRealforceだった、というわけです。静電容量無接点方式統一荷重108USBキーボードというもので、ぱしぱし打鍵の音がしないと気になるでしょうが、私には、ゼンキー30gというのが、長時間打っても疲れないので、いいのです。
         なんの話だっけ。ああ、そうだ。とにかく、机の上が片づく日は、果てしない明日のように思われます。うーん……まあ、少しはできたので、いいことにしよう。と、しか……。
        日常 | permalink | comments(0) | -