まる1年少し、本が出ていないので、早見も、もう終わったか──と思っている方も多いかと思いますが、昨年は、ざっと4冊分ぐらいの原稿を書いています。
おそらくですが、今年の後半から来年にかけて、結果が見えてくる、と思います。早見の古い読者の方なら、1年ぐらい本が出ないのは当たり前のことだと思いますが、その原因の解決も考えながら、今年1年は、いろいろがんばってみよう、と思いますので、結果は随時、ここでお知らせしていきます。
それと、サイトのトップページが、例年、正月には上下を着た猫になるのですが、サイトの再構築に失敗しまして、そのままになってしまっています。真に申しわけありません。
なんだか、元日から慌ただしい一年で、先が思いやられますが、どうか、生暖かく美馬もっといただければ幸いです。
末筆ながら、皆様、よいお年をお迎えください。
2024.1.1 早見慎司拝
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「どもども。叱咤はしているアシスタントのブー吉です」
「年末だねえ」
「年末と言えば、音楽番組ですねい」
「今年も、もうレコード大賞が発表になったね」
「誤解のないように言って下さい。レコード大賞そのものは、決まっていないんでしょう」
「うん。大賞と最優秀新人賞は、12月30日に発表になるのだ」
「そういうの、父ちゃん好きですねい」
「他に趣味がないもんだからね」
「今年の大賞は、ずばり何ですか」
「本命は純烈、対抗は新しい学校のリーダーズ、大穴はAdoだね」
「純烈がそんなにお好きですか」
「私は別に、好きでも嫌いでもないけど、純烈が賞を獲れれば、来年1年はそれで営業ができるからね」
「そういう問題ですか」
「はい。そういう問題です。新しい学校のリーダーズやAdoは、放っておいてもネットでどんどん宣伝してもらえるし、あえて競争するメリットが薄いなあ、と思って」
「新しい学校のリーダーズの方が、Adoより上なのは?」
「新しい学校のリーダーズは、昭和歌謡の匂いがぷんぷんするので、おじさま方には受けるかなと思って」
「父ちゃんの予想って、どのくらい当たるんですか」
「さあ……考えたらすぐ忘れるんで。ただ、YOASOBI が作品賞(即ち大賞候補)に入らないのだけは、当てていたよ」
「なぜ、それだけは当たったのですか」
「今年の音楽番組を見ていたら、CDにレコード、配信とあらゆる媒体をデータ化してランキングをつける番組があったんだけど、その歴代1位が、YOASOBI だったんだね」
「なるほど〜」
「特別国際音楽賞という聴いたこともないような賞と『アイドル』の作曲賞を与えて、『目くばりはしてますよ〜』というポーズを見せているけど、要するに積極的に賞を与える気がないんだ、と思って。まあ、『アイドル』の曲は、私なんかが思っているのより、かなり難しいんだそうだし、幾田りらがわざとボーカロイド風に歌っているのは面白いけど、YOASOBIはもう、音楽賞とかを越えたところにいるね」
「誰にでも言えるようなことですねい」
「私に、天性のひらめきを求められても困るなあ。予想というのは、結局つまらないところに収まるものなんだよ。これで市川由紀乃がレコード大賞を獲ったら、それはそれで面白いけど」
「1年間食べられる理論ですね。特別賞のanoはどうですか」
「どうと言われても……anoは『アーティスト』だからねえ。ちょっと長年のファンとしては、今後も面白いanoでいて欲しいと思うばかりです」
「ちょっと長年というと、どのくらい前ですか」
「2017年の『咲』からだね。つまり、にわかというほどでもないけど、グループ活動してるところから、というほどでもない程度です」
「父ちゃん個人の、今年のベストは何ですか」
「まあ、BABYMETAL の『Monochrome - Piano ver. -』ですかね。かっこいいからね」
「うーむ。オラは、『オトナブルー』がレコード大賞だと思うですよ」
「ほほう。理由は?」
「父ちゃんと、セーラー服の解釈が正反対だからです」
「まあ、ねえ。父ちゃんのセーラー服は戦闘服だけど、新しい学校のリーダーズのセーラー服は、いかがわしいからね」
「父ちゃんは、ややストイックだと思うのですよ。セーラー服は、秋元康がいかがわしくしてしまったので」
「それにはあえて反論しないが、アニメの『美少女戦士セーラームーン』(旧)は、女の子のファンも多かったんだよ。当時、セーラー服が制服の学校は、わりと少なかったらしい。これは豆知識だ」
「なるほど」
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「大丈夫かどうかは知らないが、完結して現在推敲中のが1本、いまは2本目のネタ出しをしていまうs」
「でもそれ、出るか出ないか分からないんですよね」
「もう、いいのよ。それは」
「いい、と言いますと」
「いま書いている作品は、新人賞に出すんだけど、落ちたら落ちたで、まあいいのよ」
「父ちゃんの逆ギレは、読みづらいですね」
「とにかくいまは、書きたいものを書きたいように書こうとしているので、メジャーブルーとかにはならないわけなのね。とにかくは、自己中心的にがんばらせてくれい」
「がんばるって……ワナビみたいじゃないですか」
「別にそれでもいいよ。35年書いてきたんだから、干されたら干されたまでのことよ。ただ、落とした編集者と、私をあざ笑うヒトには……」
「何するですか」
「お前ら、この先一生、いい歯医者に出会いませんように」
「それは地味に嫌ですね」
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「アシスタントのブー吉です。Aimer、いいですか」
「いいねえ。あの人を近づけないような、情念がいいです」
「で、予告ということですが」
「これはねえ、まだ設定を固めている段階なんだけど、公開は早くても、2年半ぐらいかかると思うよ」
「では、2026年ぐらいになってしまうではありませんか」
「それまで生きてるかどうかも怪しいねえ」
「父ちゃんもプロなんだから、せめて1年間で書き上がらないですか」
「そのプロの部分を、一から考え直そうと思うのね。私の文章は、ひとことで言うと、粗い。それがかえって功を奏する場合もあるけれど、自分で気に入っていないことも多いのね。だから、ことばのひとつふたつから、磨き直す必要がある、と考えた」
「思い切ったものですねえ。ふつうは、デビューしてから2、3 年で気がつくでしょうに」
「いろいろあって、とにかくできなかったのよ。文章だけではなく、キャラクターとかストーリーとか全部考えたい」
「まあいいですけど、それが出る頃には、早見慎司なんて誰も知らなくなっていますよ」
「それは望む所だね。すでに、早見裕司から早見慎司に替えただけで、しゃれにならないダメージがあったしね」
「では、遅れてきた新人、早見新人になるわけですか」
「20点だね」
「それはひどすぎやしませんか」
「スルーした方がよかったかな。とにかく、たとえ紙の本がなくなっても、私は私と、数人のありがたい支持者のために、早見慎司を再開発するんだよ」
「刊行先とか、ジャンルとか、決まってるですか」
「まったく決まっておりません」
「やれやれですね。まあ、年金がありますからね」
「そうそう。その位に、力まないで、とにかく面白い小説を書きます」
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「ひゅーひゅーひゅひゅ、どんどんどん」
「12月が入る歌は、けっこう多いんだよ。その中で選んだのは……」
「選んだのは?」
「ピチカート・ファイヴの『12月24日』にしました」
「父ちゃんにしては、オーソドックスな曲ですね」
「ブー吉や。もう、現代の人たちは、ピチカート・ファイブは歴史上のバンドなんだよ」
「小説の中で、遊佐未森を平然と書く父ちゃんに言われたくありませんね」
「ま、まあな。──ピチカート・ファイヴはシブヤ系の元祖で、とにかくおしゃれなバンドなんだよ。あと、すごくポジティブでもあるね」
「バブルの香りが、そこはかとなくしますね」
「そこは気になるけど、私は好きだね。音楽は、自分の心の闇を描くだけのものじゃないからね」
「ではまあ、いいことにしましょう。これで一年十二ヶ月、そろいましたね。次は何をやります?」
「まあ、何か考えるよ」
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「うん。11月の歌は、というか曲は、レオ・ブローウェル「11月のある日」。クラシックギターのソロ曲です」
「ネットを検索すると、たくさん出てきますね」
「うん。それで、ありがちかと思って、他の歌を探してみたのね。AKB48の「11月のアンクレット」とか、いろいろ。でも、やっぱりこの曲がよくて、たまには平凡な曲もいいかな、と思ったわけですよ」
「まあ、たまにはいいかもしれませんね」
「先ほどのように、ネットで調べるといろんな人が演奏しているので、味わってみて下さい」
「あとは12月だけですねい」
「これは、いろいろあるよ」
「楽しみにしておきます」
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「歌は」
「小池珠緒の『鏡の中の十月』がいい、と思っています」
「あまり有名な人ではありませんねい」
「でも作曲はYMOだよ、と言っても、もはや『YMOって何?』と言われる憂き世なので、小池珠緒で他に有名な曲と言えば、NHKの人形劇『三国志』の主題歌『三国志ラヴ・テーマ』(作曲:細野晴臣)を挙げておこう」
「それもずいぶん古いですけどね」
「あまり、古い曲を侮ってはいけないよ、ブー吉君。君は、広瀬香美の歌を十代の子がTikTokで踊る時代が21世紀に来ると思ったかね」
「むう……珍しく、時代に合ったことを言いますね」
「たまにはね。誰か若い人が、急にテクノを『発見』しないとも限らないと思わないか?」
「まあ、限らないとは、誰にも言えないでしょうね」
「そういうものなんだよ。まあ、これ以上議論は避けておいて、『鏡の中の十月』は、小池珠緒の、つぶやくようで透明感もある歌声と、YMOの特異な伴奏がよく合っていて、いい感じなんだよね。父ちゃんは、YMOの中でも細野晴臣の色が濃い感じがする」
「何か根拠が?」
「細野晴臣が手がけている、裕木奈江の曲と、味わいが似ている気がするんだよね」
「まあ、いいでしょう。次回は11月ですねい」
「これが悩んでいてねえ。11月の曲が見つからないんだ」
「ま、がんばって下さい」
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原書房から出た(いまも出ている)「少女ヒーロー読本」を見直して、大きい所では、幻のSFドラマ「禁じられたマリコ」のストーリー紹介(主演の岡田有希子さんが亡くなって、映像は封印されています)、つみきみほさんの(いい方向への)「うらぎり」と私の反省、そして莫大なゾンビ+少女ものの紹介などが中心となり、最後は終章を書き直して、「ガールガンレディ」「波よ聞いてくれ」(「波よ聞いてくれ」のどこが少女か、ということはさておいて)で、1975年から2023年までの戦闘少女映像を、紹介しまくった作品です。よろしかったら、ぜひご一読下さい。
同時に、原稿用紙で700枚ほどあるこの映像紹介本に興味のある出版社様も、ぜひ目を通していただきたく、お願いする次第です。ご連絡先は、このブログのコメント欄に書いていただければ、こちらで非公開扱いにして、他の人には見えないようにいたしますので、よろしくお願いいたします。
正直な話、この本、近所にレンタルビデオ店がないこともあって、お金がかかっております。明日花キララの「アイアンガール」3部作──と書いても、多くの方にはちんぷんかんぷんだと思いますが、そういうニッチな作品から、原田知世の「時をかける少女」(は、本書の目的と違いますが、避けて通れなかったので)に至るまで、枚数が多いだけの理由がある、そして、こういう本を書くのは、何かの提灯持ち以外、日本で私ひとりだろう、と自負しております。ぜひご検討下さい。
これで、荷物をひとつ下ろした、というものです。これから、また通常運転に戻ります。では、クールダウン。
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「父ちゃん、今月になって、書き込みが遅れているじゃないですか」
「いや、申し訳ない。台風で何もできなかったのだ」
「まあ、台風と言われれば、しかたないですけど。で、9月の歌は?」
「それが2曲あって、松任谷由実の『9月には帰らない』、もう一曲が種ともこの『九月雨』なんだな」
「種ともこは知りませんねえ」
「アニメ『ガサラキ』の主題歌を歌っていた人……と言っても、通じないだろうね」
「さすがに無理じゃありませんか」
「でもまあ、この2曲は、実力伯仲の2曲なんだよ。9月の切なさみたいなものを、ていねいに吸い上げていて」
「まあ、9月は切ないですね。ぐし」
「その『ぐし』とは?」
「おせんちめーとるで、泣いてみました」
「あの淋しさは、なんなんだろう」
「と、考えている内に、冬が近づいているんですよね」
「関係ないけど、台風が去ったら、いきなり夏になったよ」
「それはそれは。おめでとうございます。父ちゃんは、夏がベストコンディションですしね」
「体力、つけないとなあ」
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「単に、水曜日のカンパネラについて書きたいだけでしょ」
「ぐーの音も出ません」
「まさか本当に雑記だとは」
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「どこどこどこどこ、じゃーん」
「8月の歌は、SCANDAL の「8月」を選んでみました」
「どういうバンドですか」
「メンバーが30代なので、もう少女ではないけど、ガールズバンドです。ちょっと好きなんだな」
「ちょっと、の理由は?」
「勘違いかもしれないけど、RCサクセションの『雨あがりの夜空に』をカバーしていたと思うのね。それが深夜のラジオで聴いたので、確認できずにいます」
「オリジナルはどうですか」
「いいですよ。若さがあって、きっちりロックやってて。『8月』も、いい意味で若さがあるし」
「もっと情報はないですか」
「情報……ねえ。それはウィキなり何なりで、興味を持った人が調べればいいことじゃない?」
「そういうことを言うから、父ちゃんは売れないんですよ」
「何もかも『親切に分かりやすく』書け、という圧力にはうんざりなのよ」
「まあ、否定できない点もあるかも、ですねい」
「このブログは、小説家・早見慎司クンがまだ生きていて、こんなことをぐだぐだ書いている、ということを証明しているだけなんですよ」
「うーん。ま、書くのは父ちゃんで、オラは単なる観察者だから、よしとしておきますか」
「おいて下さい」
]]>「どこどこどこどこ」
「7月は、いろいろ考えて、Aimer の『7月の翼』にしました」
「父ちゃん、Aimer は苦手ではなかったんですか」
「どっちかというと、苦手だね」
「ちなみに苦手な理由は」
「いまはそうでもないみたいだけど、テレビやYouTube のTHE FIRST TAKE とかで、「残響散歌」を歌うとき、どうしても一緒に、自分の持ち歌の「カタオモイ」を歌わないと気が済まなかったみたいなのね」
「どうしてですか」
「父ちゃんが子どもの頃にそうだったんだけど、「単なるアニソンの歌手と思われたくない」、かもしれないと」
「ああ……オラが子どもの頃、そうでしたね」
「なんか、──これも分かりづらいと思うけど、テレビで朝のワイドショーというものをぼうっと見ていたら、水木一郎が生で出ていて、何か新番組のアニメか特撮の主題歌を生で歌った後、スタンダードナンバーを歌ったんだよね」
「スタンダードナンバーって何です」
「FMの「山下達郎のサンデーソングブック」で訊くか、ググりなさい。とにかく、一アニメ(とか特撮)の歌手だと思われたくなかったんだと思うのね。あの水木一郎でさえ、そういう時期があったのよ」
「へえー」
「Aimer も、そういう感じじゃないか、と邪推しているんだけど、なんの証拠もないし、ほんっとの邪推か妄想と思ってもらってかまわない。ただ、Lisa は「紅蓮華」や「炎」が流行っても、特に別な歌、「dawn」とかは歌わなかったよ」
「話が大幅に逸れましたが、この「7月の翼」は、いかがです」
「声がいいよね。で、スローバラードと相まって、すごく7月らしい」
「だったらますます、「鬼滅の刃」に囚われたくはないかもしれませんね」
「かもしれない。でも、シブがき隊が結局「スシ食いねぇ!」で語られるように、Aimer は、「残響散歌」からは逃れられないんじゃないかと思うな」
「むずかしいですね」
「むずかしいよね。でも、「残響散歌」はいい曲だよ」
「それは、あのがいい曲たくさんあるのに、「チェーンソーマン」のエンディングだけで知られているようなものですか」
「そうかもしれないね。ただ、Aimer はキャリアも長いし、この「7月の翼」みたいな、いい歌もあるわけだから、Aimer のファンは、ライヴへ行ったらいろいろな曲で乗って欲しいものです」
「長い人生(歌手人生)を送って下さい」
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「いきなり暴走しなさんな。父ちゃんこと早見です」
「定番の歌では、気がすみませんか」
「すまないねえ。というか、定番の歌を並べるだけなら、父ちゃんがやる必要はないと思うんだな」
「それで編集者──もごもごもご」
「その話はオフレコだ。というわけで、メジャーだけれど、すっと出てはこない、サディスティック・ミカ・バンドの『黒船 (嘉永6年6月2日) 』を撰んでみました」
「メジャーなんですか」
「小説に書くと没になるぐらいには、古いだろうね」
「じゃあ、なぜ書くんですか」
「父ちゃんの読者のひとりかふたりが懐かしく思い、ひとりぐらいが気になって探してみてくれればいいかな、と思って」
「でも、没になるんでしょ」
「『そんなの読者には分かりません』で終わりだね」
「なんか、それもそれでつまんないですね」
「だから、『かりゆしの島のお迎えごはん』は、ありがたかったね。何曲も、歌詞を引用させてくれた」
「誰がですか」
「担当者がだよ。同時にすまない気持ちでいっぱいだよ」
「著作権使用料がかかるからですか」
「そういうことです。損をさせてしまったねえ……」
「美談風にまとめようとしないで下さい」
「うん、次回は自分で作詞する」
「小説だけでも迷惑なのに、素人のポエムまで読ませるつもりですか」
「それは違うよ。これでもJASRAC に作詞者として登録されてるんだから」
「前世紀の話はやめましょうね」
]]>「あれはいい曲……かどうか、イグアナには分かりませんが」
「とりあえず、父ちゃんの好きな曲、としておこうよ。で、YouTube を逍遙していたのだ」
「父ちゃんの場合、すでに徘徊ですね」
「むー。ま、いいや。そしたら『バッキンガム』の歌詞の意味が分かった!という動画があったのね」
「ほう。どういう意味ですか」
「その人に言わせると、これは喫茶店……だったかな、食堂だったかな、とりあえず東京にある特定の飲食店のことを、延々歌っている歌だというのね」
「ほほう。で、それに文句があると」
「文句と言うか……。まあ私も、調べてみたわけじゃないけど、バッキンガム宮殿は、実在の宮殿だよね」
「最近、戴冠式があった所ですね」
「そうそう。その他にも、アルハンブラとか、実在の宮殿の名前が羅列されて、リズムになっている。まずそこを拾ってない」
「そろそろ謎解きをしませう」
「うん。フレーズの最後に出てくる『郵便番号157-0064 東京都にある世田谷給田』というのは、世田谷区にある給田(きゅうでん)という地区の名前なのだ。広さも合っている。これぐらいはウィキで分かる」
「ほんとですか?」
「うん。だって、最後の方に出てくる、広さ0.8いくつ平方キロというのがあるけど、単なる食堂で0.8km2 もある店はないだろう」
「つまり、給田と宮殿をかけた歌、ということですね」
「うん。THE FIRST TAKE を見ても、ときどき混乱しているんだけど、給田、と文字で出てくる」
「混乱するのも楽しみ方のひとつなんでしょうか」
「うーん……私はあまり楽しくなかった」
「焼き肉のタレを作っている宮殿工場は別なんですね」
「別です」
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「時間がかかりましたね」
「手持ちの曲に、Apple Storeものぞいて、5月、五月、皐月と並べてみたんだけど、これ以上の曲がなかったのです」
「遊佐未森の歌の中で、インストゥルメンタルの曲は珍しいですね」
「そうは言うけど、デビューから2枚目の『空耳の丘』の表題曲も、インストゥルメンタルだよ」
「父ちゃんは、遊佐未森については語りたいことがいろいろあるんではないですか」
「うーん、確かに昔、『早耳の丘』というBBS をやっていたこともあったねえ」
「いまは、あまり好きじゃないですか」
「これがねえ、ある日、いきなりまた好きになって、買っていなかったCD を買ったりするんだな。好き嫌いというのは、スパイラルにできていて、一周回って遊佐未森に戻ったり、ということがあるんだよ」
「そういえば、今月はちょうど5月ですねい」
「脈絡がないなあ。とにかく、音楽としての透明感では、遊佐未森を越える人はいないんじゃないか、とはいまも思っています」
「遊佐未森のベストアルバムは?」
「それはもちろん、『ハルモニオデオン』です。天使の歌だ、と小説の中に書いたことがあるくらいで」
「まだ売っているんですね」
「永遠に売っていて欲しいものだね。父ちゃんが小説を書くきっかけになったのは、いろんな分野があるけれど、音楽では『ハルモニオデオン』、特にその中の『僕の森』が、背中を押してくれたというか、出発点になっていると言える気がする」
「でも父ちゃん、父ちゃんがデビューしたのは1988年で、『ハルモニオデオン』が発売になったのは1989年の9月ですよ」
「あら? こうして記憶は改竄されていくのか」
「人ごとのように言わないで下さい。単に影響を受けた、でいいでしょうに」
「老害ですみません。とりあえず、6月の歌は用意しています」
「よろしくお願いするです」
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「いつものことです。今度は何ですか」
「四月の歌で、『4月』と『四月』で調べていたんだけど、『エイプリル』もあることにいま、やっと気づいたのですよ」
「それはうっかりですね。そうすると、また候補曲が増えますねい」
「そういうことです。で、選んだのが、上田知華+KARYOBIN の『エイプリル・ラブ』。ピアノと弦楽四重奏で編成された、アコースティックバンドという、珍しいバンドなのだ。音大で知り合って結成されたらしい」
「すると歌はクラシックですか」
「それが全然そうならない。それは、作・編曲の樋口康雄の才能による所が大きい、と私は思う」
「父ちゃんのお知り合いの小説家の方ですか」
「それは樋口明雄さん。樋口康雄は、神童と呼ばれた作曲家で、中学のときには大学のジャズ研に参加していたという経歴の持ち主なんだけど、交響曲も書いていて、活躍範囲がとても広いんだよ。アニメで言うと、『火の鳥2772』『リーンの翼』『ガンダムX』『小公女セーラ』なども担当していて、その人が手がけた音楽で有名なのが、上田知華+KARYOBIN なんだね」
「肝腎の、『エイプリル・ラブ』の話をしていませんが」
「曲はアップテンポで、演奏と上田知華のヴォーカルが、うまく絡み合っている。他の曲も聴いていると、クラシック、ジャズ、ポップス、すべての経験がこれでもかと盛り込まれている、その中で比較的ジャズ寄りの曲が『エイプリル・ラブ』」
「だいたい分かりました。それで、いまCDは出ているんですか」
「タワーレコードで試聴できるので、それで判断してもらえればと思います。私個人は、上田知華+KARYOBINの曲の中でも、同じ樋口康雄が手がけているものでは、『オープン・ザ・ウィンドウ』や『バス・ステーション』がベストかなあ、と思うけれど、それはまあ、人それぞれだね」
「思い出してよかったですねい」
「まったくです。これでまだ4月なのか……」
「どんな曲でもいいので、12月まで完走して下さいね」
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「いつものことでしょう。それで、きょうは何です」
「四月の歌が、意外に少なかったのね」
「なんだ。そんなことですか」
「『そんな』って……ぶちぶち」
「茶番はこれぐらいにして、父ちゃんが選んだ曲はなんですか」
「問題はあるんだけどねえ…… Shi-Shonen の『四月の薬草』を選んでみました」
「では、Shi-Shonen について説明して下さい」
「Shi-Shonen は、戸田誠司と福原まりを中心に、80年代に活躍したバンドで、メロディラインがきれいなことでは、どこへ出してもおかしくない。メロディはね」
「何か問題があったんですか」
「この曲、ヴォーカルの福原まりが、下手なんだよ」
「あらま」
「なのであまり積極的にお勧めできないんだな。……そのせいもあってか、このバンドは比較的短命に終わり、リーダーの戸田誠司は、FAIRCHILD というバンドを作った。これはもう、戸田誠司ワールド全開なのと、ヴォーカルのYOU がよかったけど、比較的短命に終わっている」
「YOU と言えば、ハスキーな声の人ですね。下手ですか」
「ぜんっぜん、下手じゃないよ」
「では、なぜ解散を?」
「これはあくまで、私の憶測に過ぎないんだけど、戸田誠司に人徳がなかったんじゃないかなあ」
「またとんでもないことを」
「だって、解散するとき、ギターの子に(とYOU は言っている)戸田誠司は殴られて終わったんだよ」
「その話は、ずいぶん聴きました」
「話が戸田誠司の方にそれたけど、Shi-Shonen そのものの音楽はすごくいいので、特に『2001年の恋人達』はお勧めです。その中に入っているのが、『四月の薬草』」
「どこまで飛んでいくのかと思いました」
「最後にひとつだけ。Shi-Shonen のメンバーは、全員が『リアルフィッシュ』というバンドにも属していて、サザンオールスターズの『BYE BYE MY LOVE』のアレンジを手伝ったり、細野晴臣の『銀河鉄道の夜』のアレンジを手伝っています」
「いずれにしても、かなり苦しい選曲ですねい」
「四月の歌が少ない理由は、父ちゃんもまだ、知らないのです……」
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「アシスタントのブー吉です。三月の歌は、どういうのがあるですか」
「これが、意外に少ないんだな。原因は簡単で、三月は卒業シーズンなので、『卒業』関連の歌が多いんですよね」
「卒業は分かりましたが、関連、というのは?」
「荒井由実(またはハイ・ファイ・セット)の『卒業写真』とかだね」
「あ、なるほど」
「でまあ、タイトルに三月が入っている、比較的少なさそうな曲の中で、ひとつ選ぶと、井上陽水の『桜三月散歩道』です」
「タイトルがいいですね」
「そうなんだよ。アルバム『氷の世界』に入っているんだけど、こういう韻の踏み方とかは、当時の私には新鮮だった」
「歌の内容はいかがです」
「ストレートに、センチメンタルな歌ですね。途中、井上陽水の語りが入って、それがまた、いいんですよ。まあ、聴いてみて」
「聴きました」
「早いな」
「この桜は、『桜の森の満開の下』の桜ですねい」
「私もそう思うね。井上陽水は、もともと情念の人だけれど、この歌も狂気が感じられる。リリカルでもある」
「他に言いたいことは?」
「私が沖縄に筆耕してきてから、もう20年以上経つけれど、失敗したなあ、と思うのは、沖縄には桜がないことと、日テレの系列局がないということだ」
「沖縄にも、カンヒザクラがあるでしょう」
「あれは桜じゃないよ」
「まあ、いいでしょう。次回は四月ですが」
「ちゃんと仕込んであるので、ご安心を」
「言いましたね。まあ、待ってます」
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「どこどこどこどこどこどこ」
「二月の歌は、Apple Stpre なんかで見ると、かなり多くあるんだけど、父ちゃんのライブラリから、2曲を選びました」
「ほほう」
「ひとつは、濱田理恵の『二月生まれ』。濱田理恵は、父ちゃんが珍しくライヴを聴きに行った人です。リリカルだよ〜」
「ライヴはどうでした」
「すごく心地よいライヴだったんだけど、たぶん濱田理恵が『マーマレードボーイ』の曲をいくつか担当していたせいで、当時大人気だった声優の國府田マリ子がゲストで出ることが分かったせいか、明らかにオタクそのものの集団がいて」
「何か迷惑をかけたですか」
「迷惑って言うのかなあ。國府田マリ子が出てくると、MC で自分と國府田マリ子の間で直接会話をしていて」
「國府田マリ子が、オタクと話していたとですか」
「いや、そうじゃなくて、國府田マリ子が何か言うたびに、あたかも自分に言われたがごとく、返事をしているのね。距離感というものがないんだよね」
「それは二十世紀のオタクですねえ、と言うと」
「『オタクでくくらないで下さい』と言われそうだね」
「byあの」
「2曲目は、Zabadak の『二月の花』。かなりダイナミックな感じのする曲ですね」
「Zabadakには、情報はないとですか」
「こんなブログを読みに来る人が、Zabadakについて知らないとも思えないんで。ということで、2月の歌2曲、聴いてきてはいかが……あ」
「どうかしましたか」
「これもここを読む人はご存じだろうけど、濱田理恵の『二月生まれ』が入っているアルバム『無造作に愛しなさい』は、インディーズレーベルで、いま絶版なのだ」
「あらもったいない」
「でも、Apple Store で調べると、濱田理恵の曲は何曲かあるので、それで感じをつかんでもらえれば……」
「だ、そうです」
]]>「オタクでも結婚できるんですね。ブー吉です」
「そりゃ、できるさあね。我が家を見たまえ」
「たしかに、どっぷり夫婦ですね」
「語感が悪いなあ。とりあえず、本題に入ろう」
「はい。入りましょう」
「ブログを毎日(できれば)更新したいのね」
「父ちゃん、ブログの更新、ひどいですからね」
「否定しない。で、企画を考えて、とりあえず、『タイトルに一月から十二月の入る曲』、というのを考えてみた」
「なるほど。それなら、よっぽど忙しくならない限り、続けられますね」
「そう思う?」
「思いますとも。そして父ちゃんが、『よっぽど忙しく』なることもないので毎日続きますね」
「……まあいいや。とりあえず、1月なんだが、これがなかなか出てこなくて、かろうじて見つけたのが、THE ALFEE『1月の雨を忘れない』でした」
「ほう。どうです?」
「まあ、THE ALFEE だなあ、としか。悪くないよ。悪くないんだけど、B'z の曲がいつもB's であるように、飛び抜けた良さは感じなかった。父ちゃんはね」
「『父ちゃんは』、ですね。そこは念を推しておかないと。……それにしても、1月の歌が少ないらしいのは意外です」
「そうだよね。まあ、『一月一日』っていう童謡はあるんだけどさ」
「ああ。♪と〜し〜の〜は── もがっ、うがっ」
「それ以上歌っていると、某音楽著作権管理団体が放っておかないので、内緒ね」
「まあ、ちょっと検索すれば分かる歌ですね」
「一月というと、どうしてもお正月のイメージから抜けられないからかなあ」
「M-1 ぐらんぷりで、一番目の演者が絶対優勝しないのと同じですかね」
「言いたいことは分かる」
「おお。やっぱり1月は、年越し三が日の盛り上がりからあっという間に平日になるのがなんだかつまらないからかもしれませんね」
「もちろん、歌詞などを丹念に洗っていくと、1月の歌がまだある可能性はあるんだけどね」
「こんな具合で、12月まで行けますかね」
「ま、やってみよう」
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ことの起こりは、先月、パソコンが不調になり、いろいろやってみた結果、新しいパソコンを買ったことにあります。ちょっと専門的に言うと、モニタのDVI-D 端子がパソコン本体のHDMI 端子と合わず、アダプタをめぐっていろいろあって、どうにか接続ができてからも、PIN ができなかったり、Office にサインインできなかったり、という状態が続いていて、きょうも、この時点でプリンタが接続できていません。
まあ、サブのノートがあるので、それで原稿を書きながら、いろいろやっているところです。
ついでにきょう、部分入れ歯が壊れました。
なんかこう、来るべきものが一気に来たような感じで、かなりダメージが大きいのですが、原稿の方は、二社に預けていて、いま、三本目を書いている所です。とはいえ、これらがすべて通るとも言えず……。
まあ、こういう状態は、過去にも二度ほどあったので、驚きはしませんが、じれったい気分ではありますね。
何回か言っていることですが、私はスローペースですので、気長にお待ちいただければ幸いです。
きのうだったか、散歩をしようと外へ出たら、空気の匂いが夏でした。
いい季節が、来ようとしています。
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1つは、まだやってたんかい、と驚かれそうな「少女ヒーロー読本」のカクヨム連載で、これはもう、完結まで生きてればいいや、ってなもんです。
もう1つは、仕事として成立するかどうか全く不明の、連作短篇です。これが今年の後半の仕事になります。
そして最後が、昨日まで、仕事にならないんじゃないか、と諦めていた連作短篇で、1話の戻しが返ってきました。これでなんとか、出せる方に大きく傾いた、というところです。
ということで、いろいろ思うに任せない現状ですが、ひと筋の光が差したところです。
お楽しみに。
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幸い、確定申告は書類を出し(まだ控が返ってこないのが不安)Twitterはあきらめ、ついでにインスタグラムまで開設してしまい、忙しいんだか何だかよく分からない状態にあります。
まだ何も言えない仕事がふたつあって、そちらも完成させないといけませんし……。
その他、雑用は綺羅星のごとく(こういう用例があったかなあ)部屋を混沌に陥れ、……そうなんです。意外にも私、忙しいんです。ただ、お金になる保証がないだけで。
そんなわけで、もう少し(1日〜1ヵ月程度)経ったら、ひとつはお知らせができる、と思います。今年後半に、もうひとつ、お知らせできるかもしれません。
お願いですから、成功を祈ってやって下さい。早見のターニングポイントのつもりで、代わり映えのしない仕事を見ることができるでしょう。
今後とも、よろしくお願いいたします。
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何回かにわたって、「せめて理由だけでも教えて欲しい」と言っていますが、メールの一通もありません。私もかなり、苛々しています。
そこで、Twitter になぜ参加するのか、考えてみました。
1)新刊の宣伝ができる ⇒ いままで、Twitter で宣伝して、売れた本はありません。よって、無意味。
2)私が小説家でまだ生きていることの証明 ⇒ もし私が死んだら、あるいは小説家を辞めたら、広く告知してもらえるよう、手を打っています。よって、無意味。
3)マイクロノベルを書く場がない ⇒ これはかなり痛いのですが、当面、それどころではない状態にあります。分かりやすく言うと、2、3 の仕事を抱え、身動きがとれない状態です。
ということで、Twitter へ無理して参加する理由がない、という結論に達しました。
SNS参加者の皆さんには申しわけありませんが、不意打ちで説明もしていないのは、向こうだ、ということは、はっきり言っておきたいと思います。
Twitter のフォロワーの皆さん、ごめんなさい。とにかく、私は何もしていません。恣意的な締め出しには、はっきり言って──いや、はっきりとは言わない方がいいな。とにかく、疲れました。さよなら、Twitter 。
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「あしたは松の内ですよ」
「他にネタがないんだもん。紅白は、いろいろ妄想して見れば、結構面白い、って話ね」
「妄想ですか」
「うん。裏を取る気がないから、妄想。で、いちばん面白かったのは、Aimer の『残響散歌』なんですよ」
「何か仕掛けでもあったですか」
「まあ、仕掛けと言いますかねえ。レコード大賞も見直して思ったんだけど、レコ大までのAimer は、後期中森明菜みたいにぼそぼそしゃべって、自分はアニソンの一発屋じゃありませんオーラが漂っていたのね。たとえば歌う曲でも、自分ではとても気に入っているらしい『カタオモイ』と一緒でないと、『残響散歌』は歌わない、っていうのがあちこちであった(例えば「THE FIRST TAKE」)。で、『残響散歌』も、うまいからあまり目立たないけど、あまり「気」みたいなものが入ってないように、父ちゃんは思ってたのね。あくまで「父ちゃん」が「思ってた」だけなんで、そこが妄想なんですけど」
「まあ、いいでしょう。それで?」
「それが紅白のAimer は、どことは言えないんだけど、すごくノって歌ってる感じがしたんだね」
「そうですか?」
(ききくらべる)
「うにゅー、言われてみれば、そうかもしれませんね」
「曲のあと、しゃべってるけど、紅白ではうれしそうじゃないか」
「それは否定できません。にこやかですね。ですが、何か、根拠はないんですか?」
「根拠になるかどうか分からないけど、紅白で歌った数時間後に、Aimerは結婚を発表した」
「はあ」
「その相手が、『残響散歌』の作曲者なんだよねえ」
「すると、紅白では、結婚の決まっている相手の作った歌を歌った、と」
「そういうことになりますな。結婚する相手の曲は、それは楽しくなると思うんだけど」
「むう……まさに、妄想ですね」
「でも、そう思うと、ちょっと楽しくなるじゃないか」
「父ちゃんは、歌手の歌唱力より、その人が幸せかどうか、が優先の人ですからねい」
「中森明菜のファンなら、そういう気持ちは分かってもらえると思うよ」
「なるほど〜」
「Aimer さん、お幸せに」
「おしああせに〜」
]]>「父ちゃんの、業みたいなものですか」
「そうだねえ……今年の新曲を聴きたければ、レコード大賞を見ればいいんだし、見てもそんなに楽しくないし」
「後で編集するのも大変でしょう」
「そうなんだよねえ。何しろ私はまだ、年賀状も出していないんだから」
「そうまでして、何をみていたんですか」
「荒井由実と松任谷由実の共演かなあ」
「それが楽しかったんですか」
「うーん……参ったねえ。荒井由実は、VRで出てきて、松任谷由実とデュエットするんだけど、一見、どっちがどっちか分かんない」
「そういうこと書いて、叱られやしませんか」
「だってさあ、CGの荒井由実は、松任谷由実とそっくりなんだよ。いつ50年経ったのやら」
「よく分かりませんが、それは、ユーミンがすごいということではありませんか」
「どっちかと言えば、歌声も含めて、VRにしやすい人を連れてきた、っていう印象だった」
「やっぱり、叱られますよ」
「それはごめんなさい、とあっさりお詫びしますがね、それくらい、日本のCG技術は優れているんだなあ、と。無気味の谷を越えて見せてくれました」
「むう……これは、今後どういう方面で使われるんでしょう」
「いま、ちょっと思い浮かんだのでは、3DCGで人を立体化して、お墓の前へ出す、なんてどうだろう」
「遺族が気絶しますよ」
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「どもども、アシスタントのブー吉です」
「ようやく3が日も終わって、今年の目標、週に5日はブログを書く、に挑戦中です」
「誰も期待していませんからね」
「これはな、私に架せられた十字架なのだ……」
「おためごかしはいいから、本題に入りましょう」
「ちぇっ。ということで、我が家では、レコード大賞と紅白と、ジャニーズカウントダウンとCDTVの年越しは、録画してでも、全部観るのだよ」
「いまどき珍しい方ですこと」
「スルーしよう。……今回のレコード大賞、父ちゃんは、「100%のうち85%は氷川きよし、10%はSEKAI NO OWARI 5%がAdo だと思っていたのね」
「その5%が、当たっていたわけですねい。で、根拠は?」
「消去法だけど、純烈が氷川きよしに勝つことはあり得ない。K-POP のグループはたぶん獲れない。wacci は知られていない(審査員にね)、同じ理由でDa-iCE、マカロニえんぴつ、Mrs.Green Apple、BE:FIRST も勝ちの目はない。あえて探すなら、Mrs.Green Apple だけど、たぶんまだ早いと思う」
「まあ、まだまだこれからの人たちですねい」
「となると、Ado 、氷川きよし、SEKAI NO OWARI が残る。Ado に受賞させるのは、冒険そのものだと思わないかね?」
「まあ、授賞式に来られない人が大賞、ってことはないでしょうからねい。受賞の挨拶が電話とか、ないですねい」
「となると、氷川きよしぐらいしか、日本の歌謡界に寄与した人は見つからないのよ。ただ、これは「ある小説」を読んでいる人には分かる話なんだけど、氷川きよしとAdo とでもめたとき、最も無難なSEKAI NO OWARI になる可能性があるな、と思ったわけですよ」
「そこそこキャリアもありますし、そろそろ大賞をあげても文句は出ないでしょうからね」
「ただ、これからどうなるかは分からない。レコード大賞は、一度、歌謡曲と演歌で賞が分かれたことがあったけど、この先、ほんとうにK-POP がオミットされるのか、yama みたいな人をどういう待遇にするか、問題はいろいろあると思うよ」
「それを踏まえて、父ちゃんは誰がいいと思いますか」
「やっぱり、Ado だねえ。曲は前にも書いたけど中田ヤスタカの新境地だし、Ado はとにかくうまいし、知名度や売上も問題ないし」
「でも、映画の挿入歌ですよ」
「それはすでに、Lisa が『炎』で獲っているよ」
「なるほど。まあ、氷川きよしも、いまの氷川きよしはどうでもいいのかもしれませんね」
「私も、そう思う」
「で、紅白は?」
「全体のことは分からないけど、まあネタはあるんで、明日にしよう。昼飯を食わないと、腹が減った」
「あのネタのことですかねい」
「たぶん、それ」
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初夢はいつ見た夢なのか、には諸説あるのですが、我が家は2日の夜、と決めております。
いままで何年も、初夢はやったことがなかったのですが、今年は珍しく、夢の内容を憶えていました。プライベートな話も入って来たので、かいつまんで書くと、仕事は戦略的に、粘り強くやる、ということでした。
正夢かなあ。ともかくそういうことなので、今年は粘ろうと思います。
さしあたりは、いま抱えている2つの仕事を完成させて、通す、ということですね。去年も1つ、長編が没になりましたから。
がんばります。
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今年はどんな年になるでしょうね。とりあえず、きょう1日付けで、「残響讃歌」の作曲者と結婚したAimer さん、おめでとうございます。
その他は……そうだ。毎年、正月期間はサイトの猫を正月バージョンにするのですが、いつのまにか仕様が変わったらしく、ログインできていません。大変申しわけありません。あわてて調査中です。
仕事の方は、いま手を付けている仕事が無事成功したら、おめでたいんですが、さて、どうなりますやら。事態はいつも流動的です。まあ、気長にお待ち下さい。
とにかく、健康第一で頑張ろうと思いますので、皆さまも、お体にはくれぐれもお気をつけください。
さて、今年の目標の内には、ブログを毎日書こう、というのもあるのですが、どうなりますやら。とりあえず、これから雑煮を食べて、元気を出そう、と。好きなんです、雑煮。
我が家の雑煮は、普通の角餅に、昆布、椎茸、かつお節で出しを取って、鶏肉とマグロを具と言うよりは出しのつもりで入れて、濃い口醤油、みりん、調理酒、塩を入れたものです。醤油と塩が入っているのは、ほんとうは薄口醤油を使うといいのでしょうが、とにかく醤油は香り付けとして、塩味(これを「えんみ」と読んだ人、雑煮の具に小さな石が入っていますように)は、塩で調節するというものです。
とにかく緊縮しておりますので、数の子(格安のがあった)や昆布巻きといった正月料理っぽいものは、元日の朝だけ食べます。あと2時間ぐらいなので、こうしてだらだらと、雑談をしているわけです。
紅白とレコード大賞の話は、また日を改めて。とにかく、今年もよろしくお願いいたします。
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早見も原稿と、香坂孝行名義でテープ起こしを手伝っておりますが、それを別として、富野由悠季、會川昇、あさりよしとお、幾原邦彦、出淵裕、井上伸一郎、内田健二、大月俊倫、押井守、北爪宏幸、ことぶきつかさ、此路あゆみ、サムシング吉松、鈴木敏夫、サムシング吉松、鈴木敏夫、鶴田謙二、永島収、ふくやまけいこ、藤田幸久、美樹本晴彦、むっちりむうにい、山賀博之、結城信輝、ゆうきまさみ(ほぼ五十音順)というメンバーが書いたり描いたり話したりしています。映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に関する本です(108P・価格は今のところ不明)。
ご興味のある方は、どうぞ。
これで今年は、あと『死なないセレンの昼と夜』2巻(電撃文庫)と、2冊の新刊のお知らせができました。来年は3冊、と行けばいいんですが、さあどうなりますやら。
歳末は何かとバタついて、ブログが書けるかどうか分かりませんので、いまのうちに言っておきます。皆さま、今年はどうもありがとうございました。よいお年をお迎えください。
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「いうことで」
「2022年の、ベスト3です」
「ずいぶん少ないですね」
「例によって、ことしのヒット曲を気にしつつ、自分で買った音楽のベスト3ということで選びました。──第3位」
「どこどこどこどこ」
「綺麗キラー、ずっと真夜中でいいのに。です」
「最近の音楽に慣れていない人は、どっちが曲名でどっちがアーティスト名か分かりませんよ」
「別にどうでもいいよ。調べれば簡単に分かることだし」
「で、この曲の聴き所はどこですか」
「ずっと真夜中でいいのに。が、ラップを入れたんだなあ、という感慨です」
「では、第2位は」
「ちゅ、多様性。、ano です」
「何かと話題のあのですね」
「このサイトでは、あのちゃんとは呼ばないことにしているので、私にとっては、あの、です」
「何か、老害を感じさせますね」
「別にそれでもいいよ。音楽的には、相対性理論の真部脩一が作曲している所が面白いな、と思って」
「父ちゃんはずいぶん、あの、に肩入れしていたので、1位になるかと思いました」
「それは、第1位を発表すると、分かると思うよ」
「どこどこどこどこ」
「第1話は、新時代、Ado です」
「どの辺が1位なんですか」
「新時代は、そのことばがテレビ界を変えるぐらいインパクトのあることばなんだけど、調べてみると、19世紀のプロシアの政治運動を指すことばなんだよね。ただ、百科事典(ブリタニカのやっすいやつでないもの)で見ると、平気で「新時代」ということばを複数の項目で、平気で『新時代』ということばを使っていて、これはなかなか興味深いんだけど、少なくとも『新時代』ということばが定着したのは、この曲のせいだ、と思う。そういうこともあって、私としては、歌詞の聴き取りやすさで選んだのだ」
「なるほど。ちゅ、多様性。は、聴き取りづらいと」
「これは別に、老害ではないと思うが」
「そんなに気にしなくてもいいですよ。たしかに、あの、の方は聴き取りづらいです」
「あの、の他の曲が、みんな聴き取れないわけではないので、たまたまだと思うんだが」
「えーと。父ちゃん、ちゅ、多様性。は、元・相対性理論の真部脩一の曲ですよね」
「そう。そして新時代は、Capsule の中田ヤスタカなのだ。そこなんだよ、問題は」
「その心は」
「いままで中田ヤスタカと言えば、Perfume の曲を2、3曲と、きゃりーぱみゅぱみゅを適当に聴いていれば。分かったようなものだったけど、ここに来て、新しい中田ヤスタカを魅せてくれたわけですね。それこそが新時代なのであって、Ado にとっても新しい挑戦になった、と思うんだよ。一方、真部脩一も、ano の世界を広げているけれど、ただ一点、歌詞が聴きとりづらい、ということで損をしているなあ、と、父ちゃんは思います」
「肩を持ちますね」
「中田ヤスタカの? それはそうだよ。Perfume はもう20年以上、中田ヤスタカのプロデュースでやっていて、何の疑問もなくずっと同じに見える、そういう曲をやっているんだから。それが、ほんとうに新時代を作ったことは、すばらしいと思うのね」
「まあ、いいでしょう。世の中には、全然違うベスト3もいるでしょうね」
「そりゃそうですよ。私が心情的にどれを応援したいか、と言ったら、ずっと真夜中でいいのに。なんだよね。ただ、他の2曲がすごかった、ということなんです」
「これで、今年の日記は終わりですか」
「かもしれない。世間は歳末だけど、私は全然仕事が終わらないんだよねー」
「じゃあ、あれ、言っときますか」
「そうだね。よいお年をお迎えください。」
「さい」
]]>「アシスタントのブー吉です。父ちゃん、それでは何も分かりません」
「そうねえ。話せば長いが短くしよう」
「ぜひどうぞ」
「真部脩一と言うのは、元・相対性理論というバンドの中心メンバーなのね」
「相対性理論で、すでについていけない人が続出すると思いますが」
「これ以上、短く説明できないよ。相対性理論は、やくしまるえつこがヴォーカルだったのね」
「やくしまるえつこも、認知度低そうですね」
「別にいいよ。自分の心覚えなんだから。で、やくしまるえつこと『あの』には、歌声が似ているという共通点がある。これで気になる人は、YouTube で確認して欲しいですね」
「しないと思いますけど、『あの』というのは、いまテレビで活躍し始めている、あの『あの』ですか」
「その『あの』だよ」
「それで、続きは?」
「このふたりが、『ちゅ、多様性。』という曲でタッグを組んだわけですよ。詞があのと真部、曲が真部」
「それは、いい曲なんですか」
「私の意見は留保します。タイトルでYouTube を検索してもらう方が早いから」
「それだけですか」
「いやあ、なんと言うか、適材適所ってあるんだなあ、と思ってさ」
「たまに書いたのが、その程度の話ですか」
「その程度の人間なんで、まあ諦めて下さい」
「とりあえず聴いてみろ、というのを、これ以上、下手に説明できる人がいるでしょうか」
「何、いくらでもいるさ」
「今回は、自信満々ですね。そんなにいいですか、『あの』」
「昼寝のときに、出演したテレビ番組をDVDに録ったのをかけて、寝てます」
「いつまで続くやら」
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これも、買って下さった皆さんのおかげです。どうもありがとうございます。
そして、まだ読んだことのない方は、これを機会にお読みいただければ幸いです。
現代の(いまではちょっと昔の)沖縄を舞台に、島が出身と、東京から来たふたりの女の子が、ちょっと不思議な体験をしながら、仲よくなっていくお話です。
重版は少部数なので、どこの書店にも置いてある、というものではありません。通販や、書店のカウンターでのお取り寄せを、お勧めいたします。
お手数をおかけしますが、どうかよろしくお願いいたします。
また、全国の書店の方で、「ひとつ置いてみるか」、というお店の方がいらっしゃいましたら、ミニ色紙ぐらいは作れると思いますので、お声をかけて下さい。コメント欄にご連絡先を書いていただければ、私が「公開」にしない限り、一般の人には読めない仕様になっていますので、よろしくお願いいたします。
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「おう、ブー吉。久しぶりだなあ」
「2ヵ月ぶりですよ。何やってたですか」
「小説の企画書を、書いては詰め、書いては詰めしていたところです」
「なんとかなりそうですか」
「なんとかしないと、私は破産だ」
「がんばって下さい」
「これがねえ……難しくて」
「難しいことをするから、小説家が名乗れるんでしょう」
「話の途中だが、急速に眠くなってきたので、寝てもいい?」
「また突然ですね」
「最近、眠いんだよ、パトラッシュ」
「まあ、ご自由に。この投稿、何か意味があったんですか」
「いや、たまには近況を書いていないと、辞めたと思われるから」
「いまの3倍ぐらい仕事をすれば、そうは思われないんじゃないですか」
「それなんだよねえ……」
「中途半端なまま、とりあえず生きて、小説家をやっている父ちゃんでした」
「おかげさまで、なんとか元作家にならず、小説家をやっています。よろしくお願いいたします」
「ちなみにその新刊は、いつ出るんですか」
「まあ、気長に待ってくれ。情報は、がんばってまめに出すから」
「約束ですよ」
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「どっちも外れ。これは水だよ」
「麦飯石の水とか、そういうものですか」
「いや、ただの水道の水を冷やしたものだよ」
「それのどこが楽しいですか」
「楽しいかと訊かれると、ちょっと困るけど、夏場、他に飲むものがなくて」
「うーむ。麦茶はどうです」
「それはかみさんが飲んでる」
「父ちゃんも、飲めばいいじゃありませんか」
「それは違うよ。水で満足してるんだから、あえて麦茶にする必要はないじゃないか」
「父ちゃんは、面倒な人ですね」
「夏の盛りに、氷を浮かべた水を飲む。楽しいよ」
「まあ、コスパは高そうですね」
「君は夏の間、何を飲食しているんだね」
「主に冷やし中華です」
「あっ」
「どうしたんです」
「今年の夏は、冷やし中華を食べなかったことに、気づいたんだよ」
「それはいけませんね、ってもう秋ですよ」
「今年の夏は、コロナで発熱して、冷やし中華どころじゃなかったからなあ」
「ここを読んでいる人は、父ちゃんがコロナに感染したことは知らないと思いますよ」
「まあ、そういうことがあったんですよ。39.2℃、出ましたね。そのせいで、水を飲むようになったんだった」
「アクエリアスとかじゃないんですか」
「口が渇いてねえ。熱中症にもなりそうだったんで、かなり飲んだなあ」
「秋ですねえ」
「秋だねえ」
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Amazonにアフィリエイトを申し込んだんですが、なかなか複雑な事情があって、私はAmazonには信用されていないようなのです。正確には、「あなた、あるいはあなたと協力している人(なんのこっちゃ)」に問題がある、と言われて、お断わりされました。
まあ、それならそれでいい、と言うと、開き直っているようですが、Amazonの考えていることは、私には分からないですし、やっぱりこんな三年寝太郎のようなブログでも、見栄は張りたいので、このままにしておきます。その方が、最近増えてきた、スマホで見ている方も、よけいなギガを使わないですむでしょう。
ブログではなく、公式サイトの方のスマホ向きサイト構築とか、やりたいことはたくさんあるのですが、なかなか進みません。スマホユーザーの方、どうもすみません。
きのうまで、台風の接近で疲れて寝ていたんですが、ほんとうに、家を持って行かれるような風が吹きました。これから内地でも大雨だそうなので、くれぐれもお気をつけください。ではまた。
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理由は簡単で、維持費がかかるから。
ブログそのものは月に数百円ですが、このブログ、いまではすっかり我が物顔でいるものの、実は公式サイト「逝川堂本舗」(せいせんどうほんぽ)の一部でして、なんだかんだで月千円を超える額になるのは、これはしんどい。
まあ、一時、別のブログでやっていたこともあるので、何とかあまり汚くない形にできるだろう、と思いますが、作家の公式ブログに広告、と言うのも、内心忸怩たるものがありますので、せいぜい、嫌われないように気をつけます。
とにかく、物価がじわじわと上がり続けて、しんどいです。
あまりここで愚痴ってもしかたありませんが、そうやっておとなしくしているから、家計が厳しくもなるんだろうな、とも思います。米騒動でも起こさないといけないような空気は、息苦しいものですね。
広告を入れると、いいこともあるかもしれません。通信費の足しになるようなら、一生懸命、更新をするかも……いや、あまり自分を追い込んでもしかたありません。まあ、何ごともゆるゆると参ります。
よろしくお願いいたします。
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「それは珍しくムッとしているからなんだよ。どうも、早見です」
「また、何か理不尽な怒りというやつですか」
「怒り、というものは、だいたい理不尽なもんだよ。テレビを見ていたら、南野陽子が出ていたんだよ」
「あらま、珍しい」
「それで、略歴を紹介していたんだけど、『スケバン刑事?』にも触れたのね」
「っていうか、南野陽子と言われたら、たいていの人は『スケバン刑事?』を思い出すでしょうね」
「でしょ? だけど、他の、見たこともないフジのテレビドラマは映像が出たんだけど、『スケバン刑事?』だけは、映像どころかスナップすら、オフショットが一瞬、ちらっと出ただけなのね」
「どういうわけですか」
「TBSの『不良少女とよばれて』『乳姉妹』、フジならば『スケバン刑事』の一連の作品(たぶん『少女コマンドーIZUMI』『花のあすか組!』も含めて)は、不良を礼賛するからよろしくない、という理由で再放送がNGなんだ」
「それは、『ウルトラマン』が獣を殺すから残酷だ、というぐらい、的外れですねい」
「そもそも、それなら最初から作らなきゃいいだろう」
「何か、圧力でもかかったんですかね」
「そういう噂もあるけど、自粛という噂もある。これは、掘り返してもしかたがないので、この辺にしておくけど、いつの世も、歴史修正主義者はいるもんだ、というところかね」
「で、父ちゃんはどうしますか」
「そのために、『改訂版・少女ヒーロー読本』を書いてる、っていう所もあるんだな」
「あまりにも、ささやかですねい。読者はせいぜい二桁でしょう」
「なんとでも。ただ、誰も言わなくなったら、そこで終わりだからねえ」
「まあ、がんばって下さい」
※『改訂版・少女ヒーロー読本』は、現在、カクヨムに連載中です。
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「どうも、早見です。おかげさまで、2回ぐらい高熱が出たけど、いまはようやく落ちついたかな」
「高熱って、どのくらいですか」
「39.2℃とか」
「それは確かに、高熱ですねい」
「ほんとうに、しんどかったです」
「まあ、徐々に原状復帰して下さい」
「徐々にね」
「で、『えり。』ってなんですか」
「君はきゃりーぱみゅぱみゅを知っているかね」
「失敬な。きゃりーぱむぱもぐらい……あれ?」
「言えてないね」
「無念です」
「ま、練習したまえ。で、コロナで頭が煮えてる間に、録画したDVDを見ていたら、紅白歌合戦の録画があったんで、見るともなく見ていたのね」
「何かありましたか」
「そこに、きゃりーぱみゅぱみゅが出たわけですよ。2013年だそうだけど」
「もう10年近いですね」
「まあね。ただ、そのきゃりーぱみゅぱみゅが、赤の振り袖を着ていたのよ」
「それが何か」
「かなり、アバンギャルドな柄だ、と思ったんだけど、ちゃんと襟がはだけてなかったのね」
「その話でしたか。長い前置きですね」
「まあまあ。とにかく私は、和服の襟がはだけているのは、がまんできないのね。成人式とかで、襟が最初からはだけたデザインのものがあるよね」
「よくCMでやってますね」
「あれがどうしても見過ごせないんだ」
「まあ、それは父ちゃんの自由ですから」
「まあ私も、こんなことで人ともめてる場合ではないので、このぐらいにしておくけど、そのDVDの中に、泉谷しげるが出ていて、『今年もいろいろあっただろう』と言ってたんだけど、そのいろいろが思い出せないのね」
「あっというまに9年ですからね」
「さて、またちょっと寝るかな」
「大事にして下さい。もう61になったんですから」
「61だねえ……」
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「アシスタントのブー吉です。父ちゃん、いくら自由だからって、ブログの更新が遅すぎますよ」
「いや、仕事で忙しかったのよ」
「忙しかったアピールですか。そんなに、消えたと思われるのが嫌ですか」
「ほんとうに、3年ぐらい年取るほど忙しかったの」
「まあいいですけど。それできょうはなんですか」
「ちょっと前になるんだけど、テレビの『関ジャム 完全燃SHOW』の特番で、いま活躍している若手ミュージシャンにアンケートを取って、平成の歌で何がよかったか、のランキングをやっていたのね」
「平成ですか。昭和の快獣には難しいですね。それで?」
「まず面白かったのが、全30曲の中に、小室哲哉とMr.チルドレンが一曲も入っていない、っていうこと」
「ほほう。昭和の快獣・ブー吉でも(注:ブー吉は「快獣」ですが、製作プロダクションに何か言われると困るので、変名を使っています)知っていますね。キャニュセレベー♪」
「ぎりぎり怒られない引用かな。その代わり、スピッツと宇多田ヒカルがそれぞれ2曲入っていました」
「30曲の中で2曲ずつですか。すごいですね」
「しかし、それをしのいで、3曲ランクインしたのが、椎名林檎なのだね。『丸ノ内サディスティック』『本能』『群青日和』(注:は東京事変の曲だが気にしない)と入りました。その他に、ランク外だけどアーティストが個人の1位に挙げたのが『ありあまる富』なので、計4曲、2時間の間に流れたのですよ」
「すごいですね、椎名林檎」
「椎名林檎って、太く長く生きてるからね。デビューアルバムの『無罪モラトリアム』を何の気なしに買って、家で聴いたらそのまままるまる一枚、聴いてしまったんですよ、私は」
「そこまでいいですか」
「まず、絶えず進化しつつ、持ち味を崩さない所がいいだろうね。あと、誰かがカバーしたときや、誰かに曲を提供したときにも、椎名林檎らしさが消えないのよ」
「それで最強説ですか」
「そうなんです。ただ……」
「ただ?」
「そんな人でも、ひとつだけ、いまの椎名林檎が持っていないものがあるんだね」
「なんですか?」
「ズバリ、若さです。椎名林檎のカバーの中で、『自由に道連れ』を、私立恵比寿中学が歌ってるのがあるんだけど、それを聴くと、いまの椎名林檎にはないものがある。それは、若さです」
「もうキャリアの長い人だから、しかたないではないですか」
「もちろん、その通りだし、いまは別の境地に達しているんで、文句ではないんだけど、逆に言うと、若さが出て来なくなっても、満足できる人ではありますね。あのくらい偉くなっても、いかがわしさが消えないとかね」
「父ちゃんは、いかがわしさとは無縁の人ではなかったのですか」
「歳を取るにつれて、いかがわしさの良さとか、出し方とかが、少し分かってきたのね」
「あくまで、少しでしょ」
「だから忙しくもなるわけですよ。準備稿を出すのに、5回、書き直していたぐらいで」
「その原稿は、いつ本になるですか」
「わかんない。あっさり没になるかもしれないし」
「あらら。34年も書いていても、そんなものですか」
「そんなもんなんだなあ。にんげんだもの」
「それはそれで、問題のある発言ですね」
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