死亡説でも流れそうな、怠慢ですね。申しわけありません。
さて、ブログを忘れて書いているのは、連作短編です。
今年半ば頃までには、何らかの形でお目にかけられると思います。
どうぞ、のんびりとお待ち下さい。
この前の投稿から、いまのこれまでの間には、いろんなことがありました。
白内障手術とか、高血圧とか、まあ、いろいろ。
そして、今回の大仕事への着手とか。
なかなか、大変……でもないな。この歳でどこが悪いとか何とかは、日常ですね。
ひとつ、やっているのは、フィットネスです。格安ですが、マシンは本物でして。
おかげで、アゴの辺りがジョージ・ルーカスだったのが、ハリソン・フォードまで戻りました。あくまでアゴのラインです。ハリソン・フォードになれたなら、……それはそれで大変か。
小説の世界には、辻真先さんのような、90を越えてなお新作を発表する方もいらっしゃいますので、私はまだまだです。
皆さんも、適当に健康で、できれば早見の新刊も読んでいただければ幸いです。
それでは、また。
早見慎司(まだ生きてる)
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まる1年少し、本が出ていないので、早見も、もう終わったか──と思っている方も多いかと思いますが、昨年は、ざっと4冊分ぐらいの原稿を書いています。
おそらくですが、今年の後半から来年にかけて、結果が見えてくる、と思います。早見の古い読者の方なら、1年ぐらい本が出ないのは当たり前のことだと思いますが、その原因の解決も考えながら、今年1年は、いろいろがんばってみよう、と思いますので、結果は随時、ここでお知らせしていきます。
それと、サイトのトップページが、例年、正月には上下を着た猫になるのですが、サイトの再構築に失敗しまして、そのままになってしまっています。真に申しわけありません。
なんだか、元日から慌ただしい一年で、先が思いやられますが、どうか、生暖かく美馬もっといただければ幸いです。
末筆ながら、皆様、よいお年をお迎えください。
2024.1.1 早見慎司拝
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「どもども。叱咤はしているアシスタントのブー吉です」
「年末だねえ」
「年末と言えば、音楽番組ですねい」
「今年も、もうレコード大賞が発表になったね」
「誤解のないように言って下さい。レコード大賞そのものは、決まっていないんでしょう」
「うん。大賞と最優秀新人賞は、12月30日に発表になるのだ」
「そういうの、父ちゃん好きですねい」
「他に趣味がないもんだからね」
「今年の大賞は、ずばり何ですか」
「本命は純烈、対抗は新しい学校のリーダーズ、大穴はAdoだね」
「純烈がそんなにお好きですか」
「私は別に、好きでも嫌いでもないけど、純烈が賞を獲れれば、来年1年はそれで営業ができるからね」
「そういう問題ですか」
「はい。そういう問題です。新しい学校のリーダーズやAdoは、放っておいてもネットでどんどん宣伝してもらえるし、あえて競争するメリットが薄いなあ、と思って」
「新しい学校のリーダーズの方が、Adoより上なのは?」
「新しい学校のリーダーズは、昭和歌謡の匂いがぷんぷんするので、おじさま方には受けるかなと思って」
「父ちゃんの予想って、どのくらい当たるんですか」
「さあ……考えたらすぐ忘れるんで。ただ、YOASOBI が作品賞(即ち大賞候補)に入らないのだけは、当てていたよ」
「なぜ、それだけは当たったのですか」
「今年の音楽番組を見ていたら、CDにレコード、配信とあらゆる媒体をデータ化してランキングをつける番組があったんだけど、その歴代1位が、YOASOBI だったんだね」
「なるほど〜」
「特別国際音楽賞という聴いたこともないような賞と『アイドル』の作曲賞を与えて、『目くばりはしてますよ〜』というポーズを見せているけど、要するに積極的に賞を与える気がないんだ、と思って。まあ、『アイドル』の曲は、私なんかが思っているのより、かなり難しいんだそうだし、幾田りらがわざとボーカロイド風に歌っているのは面白いけど、YOASOBIはもう、音楽賞とかを越えたところにいるね」
「誰にでも言えるようなことですねい」
「私に、天性のひらめきを求められても困るなあ。予想というのは、結局つまらないところに収まるものなんだよ。これで市川由紀乃がレコード大賞を獲ったら、それはそれで面白いけど」
「1年間食べられる理論ですね。特別賞のanoはどうですか」
「どうと言われても……anoは『アーティスト』だからねえ。ちょっと長年のファンとしては、今後も面白いanoでいて欲しいと思うばかりです」
「ちょっと長年というと、どのくらい前ですか」
「2017年の『咲』からだね。つまり、にわかというほどでもないけど、グループ活動してるところから、というほどでもない程度です」
「父ちゃん個人の、今年のベストは何ですか」
「まあ、BABYMETAL の『Monochrome - Piano ver. -』ですかね。かっこいいからね」
「うーむ。オラは、『オトナブルー』がレコード大賞だと思うですよ」
「ほほう。理由は?」
「父ちゃんと、セーラー服の解釈が正反対だからです」
「まあ、ねえ。父ちゃんのセーラー服は戦闘服だけど、新しい学校のリーダーズのセーラー服は、いかがわしいからね」
「父ちゃんは、ややストイックだと思うのですよ。セーラー服は、秋元康がいかがわしくしてしまったので」
「それにはあえて反論しないが、アニメの『美少女戦士セーラームーン』(旧)は、女の子のファンも多かったんだよ。当時、セーラー服が制服の学校は、わりと少なかったらしい。これは豆知識だ」
「なるほど」
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「大丈夫かどうかは知らないが、完結して現在推敲中のが1本、いまは2本目のネタ出しをしていまうs」
「でもそれ、出るか出ないか分からないんですよね」
「もう、いいのよ。それは」
「いい、と言いますと」
「いま書いている作品は、新人賞に出すんだけど、落ちたら落ちたで、まあいいのよ」
「父ちゃんの逆ギレは、読みづらいですね」
「とにかくいまは、書きたいものを書きたいように書こうとしているので、メジャーブルーとかにはならないわけなのね。とにかくは、自己中心的にがんばらせてくれい」
「がんばるって……ワナビみたいじゃないですか」
「別にそれでもいいよ。35年書いてきたんだから、干されたら干されたまでのことよ。ただ、落とした編集者と、私をあざ笑うヒトには……」
「何するですか」
「お前ら、この先一生、いい歯医者に出会いませんように」
「それは地味に嫌ですね」
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「アシスタントのブー吉です。Aimer、いいですか」
「いいねえ。あの人を近づけないような、情念がいいです」
「で、予告ということですが」
「これはねえ、まだ設定を固めている段階なんだけど、公開は早くても、2年半ぐらいかかると思うよ」
「では、2026年ぐらいになってしまうではありませんか」
「それまで生きてるかどうかも怪しいねえ」
「父ちゃんもプロなんだから、せめて1年間で書き上がらないですか」
「そのプロの部分を、一から考え直そうと思うのね。私の文章は、ひとことで言うと、粗い。それがかえって功を奏する場合もあるけれど、自分で気に入っていないことも多いのね。だから、ことばのひとつふたつから、磨き直す必要がある、と考えた」
「思い切ったものですねえ。ふつうは、デビューしてから2、3 年で気がつくでしょうに」
「いろいろあって、とにかくできなかったのよ。文章だけではなく、キャラクターとかストーリーとか全部考えたい」
「まあいいですけど、それが出る頃には、早見慎司なんて誰も知らなくなっていますよ」
「それは望む所だね。すでに、早見裕司から早見慎司に替えただけで、しゃれにならないダメージがあったしね」
「では、遅れてきた新人、早見新人になるわけですか」
「20点だね」
「それはひどすぎやしませんか」
「スルーした方がよかったかな。とにかく、たとえ紙の本がなくなっても、私は私と、数人のありがたい支持者のために、早見慎司を再開発するんだよ」
「刊行先とか、ジャンルとか、決まってるですか」
「まったく決まっておりません」
「やれやれですね。まあ、年金がありますからね」
「そうそう。その位に、力まないで、とにかく面白い小説を書きます」
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「ひゅーひゅーひゅひゅ、どんどんどん」
「12月が入る歌は、けっこう多いんだよ。その中で選んだのは……」
「選んだのは?」
「ピチカート・ファイヴの『12月24日』にしました」
「父ちゃんにしては、オーソドックスな曲ですね」
「ブー吉や。もう、現代の人たちは、ピチカート・ファイブは歴史上のバンドなんだよ」
「小説の中で、遊佐未森を平然と書く父ちゃんに言われたくありませんね」
「ま、まあな。──ピチカート・ファイヴはシブヤ系の元祖で、とにかくおしゃれなバンドなんだよ。あと、すごくポジティブでもあるね」
「バブルの香りが、そこはかとなくしますね」
「そこは気になるけど、私は好きだね。音楽は、自分の心の闇を描くだけのものじゃないからね」
「ではまあ、いいことにしましょう。これで一年十二ヶ月、そろいましたね。次は何をやります?」
「まあ、何か考えるよ」
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「うん。11月の歌は、というか曲は、レオ・ブローウェル「11月のある日」。クラシックギターのソロ曲です」
「ネットを検索すると、たくさん出てきますね」
「うん。それで、ありがちかと思って、他の歌を探してみたのね。AKB48の「11月のアンクレット」とか、いろいろ。でも、やっぱりこの曲がよくて、たまには平凡な曲もいいかな、と思ったわけですよ」
「まあ、たまにはいいかもしれませんね」
「先ほどのように、ネットで調べるといろんな人が演奏しているので、味わってみて下さい」
「あとは12月だけですねい」
「これは、いろいろあるよ」
「楽しみにしておきます」
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「歌は」
「小池珠緒の『鏡の中の十月』がいい、と思っています」
「あまり有名な人ではありませんねい」
「でも作曲はYMOだよ、と言っても、もはや『YMOって何?』と言われる憂き世なので、小池珠緒で他に有名な曲と言えば、NHKの人形劇『三国志』の主題歌『三国志ラヴ・テーマ』(作曲:細野晴臣)を挙げておこう」
「それもずいぶん古いですけどね」
「あまり、古い曲を侮ってはいけないよ、ブー吉君。君は、広瀬香美の歌を十代の子がTikTokで踊る時代が21世紀に来ると思ったかね」
「むう……珍しく、時代に合ったことを言いますね」
「たまにはね。誰か若い人が、急にテクノを『発見』しないとも限らないと思わないか?」
「まあ、限らないとは、誰にも言えないでしょうね」
「そういうものなんだよ。まあ、これ以上議論は避けておいて、『鏡の中の十月』は、小池珠緒の、つぶやくようで透明感もある歌声と、YMOの特異な伴奏がよく合っていて、いい感じなんだよね。父ちゃんは、YMOの中でも細野晴臣の色が濃い感じがする」
「何か根拠が?」
「細野晴臣が手がけている、裕木奈江の曲と、味わいが似ている気がするんだよね」
「まあ、いいでしょう。次回は11月ですねい」
「これが悩んでいてねえ。11月の曲が見つからないんだ」
「ま、がんばって下さい」
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原書房から出た(いまも出ている)「少女ヒーロー読本」を見直して、大きい所では、幻のSFドラマ「禁じられたマリコ」のストーリー紹介(主演の岡田有希子さんが亡くなって、映像は封印されています)、つみきみほさんの(いい方向への)「うらぎり」と私の反省、そして莫大なゾンビ+少女ものの紹介などが中心となり、最後は終章を書き直して、「ガールガンレディ」「波よ聞いてくれ」(「波よ聞いてくれ」のどこが少女か、ということはさておいて)で、1975年から2023年までの戦闘少女映像を、紹介しまくった作品です。よろしかったら、ぜひご一読下さい。
同時に、原稿用紙で700枚ほどあるこの映像紹介本に興味のある出版社様も、ぜひ目を通していただきたく、お願いする次第です。ご連絡先は、このブログのコメント欄に書いていただければ、こちらで非公開扱いにして、他の人には見えないようにいたしますので、よろしくお願いいたします。
正直な話、この本、近所にレンタルビデオ店がないこともあって、お金がかかっております。明日花キララの「アイアンガール」3部作──と書いても、多くの方にはちんぷんかんぷんだと思いますが、そういうニッチな作品から、原田知世の「時をかける少女」(は、本書の目的と違いますが、避けて通れなかったので)に至るまで、枚数が多いだけの理由がある、そして、こういう本を書くのは、何かの提灯持ち以外、日本で私ひとりだろう、と自負しております。ぜひご検討下さい。
これで、荷物をひとつ下ろした、というものです。これから、また通常運転に戻ります。では、クールダウン。
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「父ちゃん、今月になって、書き込みが遅れているじゃないですか」
「いや、申し訳ない。台風で何もできなかったのだ」
「まあ、台風と言われれば、しかたないですけど。で、9月の歌は?」
「それが2曲あって、松任谷由実の『9月には帰らない』、もう一曲が種ともこの『九月雨』なんだな」
「種ともこは知りませんねえ」
「アニメ『ガサラキ』の主題歌を歌っていた人……と言っても、通じないだろうね」
「さすがに無理じゃありませんか」
「でもまあ、この2曲は、実力伯仲の2曲なんだよ。9月の切なさみたいなものを、ていねいに吸い上げていて」
「まあ、9月は切ないですね。ぐし」
「その『ぐし』とは?」
「おせんちめーとるで、泣いてみました」
「あの淋しさは、なんなんだろう」
「と、考えている内に、冬が近づいているんですよね」
「関係ないけど、台風が去ったら、いきなり夏になったよ」
「それはそれは。おめでとうございます。父ちゃんは、夏がベストコンディションですしね」
「体力、つけないとなあ」
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「単に、水曜日のカンパネラについて書きたいだけでしょ」
「ぐーの音も出ません」
「まさか本当に雑記だとは」
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「どこどこどこどこ、じゃーん」
「8月の歌は、SCANDAL の「8月」を選んでみました」
「どういうバンドですか」
「メンバーが30代なので、もう少女ではないけど、ガールズバンドです。ちょっと好きなんだな」
「ちょっと、の理由は?」
「勘違いかもしれないけど、RCサクセションの『雨あがりの夜空に』をカバーしていたと思うのね。それが深夜のラジオで聴いたので、確認できずにいます」
「オリジナルはどうですか」
「いいですよ。若さがあって、きっちりロックやってて。『8月』も、いい意味で若さがあるし」
「もっと情報はないですか」
「情報……ねえ。それはウィキなり何なりで、興味を持った人が調べればいいことじゃない?」
「そういうことを言うから、父ちゃんは売れないんですよ」
「何もかも『親切に分かりやすく』書け、という圧力にはうんざりなのよ」
「まあ、否定できない点もあるかも、ですねい」
「このブログは、小説家・早見慎司クンがまだ生きていて、こんなことをぐだぐだ書いている、ということを証明しているだけなんですよ」
「うーん。ま、書くのは父ちゃんで、オラは単なる観察者だから、よしとしておきますか」
「おいて下さい」
]]>「どこどこどこどこ」
「7月は、いろいろ考えて、Aimer の『7月の翼』にしました」
「父ちゃん、Aimer は苦手ではなかったんですか」
「どっちかというと、苦手だね」
「ちなみに苦手な理由は」
「いまはそうでもないみたいだけど、テレビやYouTube のTHE FIRST TAKE とかで、「残響散歌」を歌うとき、どうしても一緒に、自分の持ち歌の「カタオモイ」を歌わないと気が済まなかったみたいなのね」
「どうしてですか」
「父ちゃんが子どもの頃にそうだったんだけど、「単なるアニソンの歌手と思われたくない」、かもしれないと」
「ああ……オラが子どもの頃、そうでしたね」
「なんか、──これも分かりづらいと思うけど、テレビで朝のワイドショーというものをぼうっと見ていたら、水木一郎が生で出ていて、何か新番組のアニメか特撮の主題歌を生で歌った後、スタンダードナンバーを歌ったんだよね」
「スタンダードナンバーって何です」
「FMの「山下達郎のサンデーソングブック」で訊くか、ググりなさい。とにかく、一アニメ(とか特撮)の歌手だと思われたくなかったんだと思うのね。あの水木一郎でさえ、そういう時期があったのよ」
「へえー」
「Aimer も、そういう感じじゃないか、と邪推しているんだけど、なんの証拠もないし、ほんっとの邪推か妄想と思ってもらってかまわない。ただ、Lisa は「紅蓮華」や「炎」が流行っても、特に別な歌、「dawn」とかは歌わなかったよ」
「話が大幅に逸れましたが、この「7月の翼」は、いかがです」
「声がいいよね。で、スローバラードと相まって、すごく7月らしい」
「だったらますます、「鬼滅の刃」に囚われたくはないかもしれませんね」
「かもしれない。でも、シブがき隊が結局「スシ食いねぇ!」で語られるように、Aimer は、「残響散歌」からは逃れられないんじゃないかと思うな」
「むずかしいですね」
「むずかしいよね。でも、「残響散歌」はいい曲だよ」
「それは、あのがいい曲たくさんあるのに、「チェーンソーマン」のエンディングだけで知られているようなものですか」
「そうかもしれないね。ただ、Aimer はキャリアも長いし、この「7月の翼」みたいな、いい歌もあるわけだから、Aimer のファンは、ライヴへ行ったらいろいろな曲で乗って欲しいものです」
「長い人生(歌手人生)を送って下さい」
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「いきなり暴走しなさんな。父ちゃんこと早見です」
「定番の歌では、気がすみませんか」
「すまないねえ。というか、定番の歌を並べるだけなら、父ちゃんがやる必要はないと思うんだな」
「それで編集者──もごもごもご」
「その話はオフレコだ。というわけで、メジャーだけれど、すっと出てはこない、サディスティック・ミカ・バンドの『黒船 (嘉永6年6月2日) 』を撰んでみました」
「メジャーなんですか」
「小説に書くと没になるぐらいには、古いだろうね」
「じゃあ、なぜ書くんですか」
「父ちゃんの読者のひとりかふたりが懐かしく思い、ひとりぐらいが気になって探してみてくれればいいかな、と思って」
「でも、没になるんでしょ」
「『そんなの読者には分かりません』で終わりだね」
「なんか、それもそれでつまんないですね」
「だから、『かりゆしの島のお迎えごはん』は、ありがたかったね。何曲も、歌詞を引用させてくれた」
「誰がですか」
「担当者がだよ。同時にすまない気持ちでいっぱいだよ」
「著作権使用料がかかるからですか」
「そういうことです。損をさせてしまったねえ……」
「美談風にまとめようとしないで下さい」
「うん、次回は自分で作詞する」
「小説だけでも迷惑なのに、素人のポエムまで読ませるつもりですか」
「それは違うよ。これでもJASRAC に作詞者として登録されてるんだから」
「前世紀の話はやめましょうね」
]]>「あれはいい曲……かどうか、イグアナには分かりませんが」
「とりあえず、父ちゃんの好きな曲、としておこうよ。で、YouTube を逍遙していたのだ」
「父ちゃんの場合、すでに徘徊ですね」
「むー。ま、いいや。そしたら『バッキンガム』の歌詞の意味が分かった!という動画があったのね」
「ほう。どういう意味ですか」
「その人に言わせると、これは喫茶店……だったかな、食堂だったかな、とりあえず東京にある特定の飲食店のことを、延々歌っている歌だというのね」
「ほほう。で、それに文句があると」
「文句と言うか……。まあ私も、調べてみたわけじゃないけど、バッキンガム宮殿は、実在の宮殿だよね」
「最近、戴冠式があった所ですね」
「そうそう。その他にも、アルハンブラとか、実在の宮殿の名前が羅列されて、リズムになっている。まずそこを拾ってない」
「そろそろ謎解きをしませう」
「うん。フレーズの最後に出てくる『郵便番号157-0064 東京都にある世田谷給田』というのは、世田谷区にある給田(きゅうでん)という地区の名前なのだ。広さも合っている。これぐらいはウィキで分かる」
「ほんとですか?」
「うん。だって、最後の方に出てくる、広さ0.8いくつ平方キロというのがあるけど、単なる食堂で0.8km2 もある店はないだろう」
「つまり、給田と宮殿をかけた歌、ということですね」
「うん。THE FIRST TAKE を見ても、ときどき混乱しているんだけど、給田、と文字で出てくる」
「混乱するのも楽しみ方のひとつなんでしょうか」
「うーん……私はあまり楽しくなかった」
「焼き肉のタレを作っている宮殿工場は別なんですね」
「別です」
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