うらそえ日記

奇談小説家・早見慎司(早見裕司)の公式ブログです。
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TV「吸血姫美夕大昔語り」・4

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    『早見』残虐については、ホラーとも称さないでくれ、と。だから私が、『ダークファンタジー』って、一応つけたんですよ。しょうがないですからね。ただまあ、こっちもなし崩し的に、中学生にしちゃいましたけどね、後で。
    『TOMCAT』中学生に拘ったのは早見さん?
    『早見』いや、監督もそうです。
    『TOMCAT』14歳であると言うコトに拘ったのは、最初の美夕から……?
    『早見』そうとも言えないんですが、やっぱりねぇ、女子高生の話じゃないだろう、ってコトだと思います、それは。
    『TOMCAT』女子高生だと、もう大人って感じですね。中学生くらいが過渡的でしょう。14歳くらいだと、子供みたいな14歳もいれば、大人みたいな14歳もいる、その辺過渡的なところがあるんで、14歳という……
    『早見』……そうですね。14歳って観念的な少女の典型だろう、みたいな。
    『TOMCAT』美夕って現代の話ですよね、TV版美夕が現代の話であるとすれば、高校生にすれば風俗って搦んで来ますよね、そういうのがいやだったのかしら?
    『早見』それもあると思います。風俗的なモノは出さないっていうコトで。1話でポケベル出すのに、かなり勇気がいりましたけど、案の定、見事に時代から外れましたね。
    ただ垣之内さんがラフデザインを出されて来た時には、ルーズソックス履いてたんで、それはもうデザインの問題なんで、私は何も言う筋合いはなかったんですけども。ルーズソックスは流行り物だから如何なモノか、みたいなのも、上から来ましたけどね。千里とゆかりが履いてて美夕と久恵は履いてないっていう、ちゃんとだから、分けてあるんですよ、デザイン上。
    『TOMCAT』あとは、世界観の構築ってコトで、具体的なコトを細かく聞いて行きますんでまあ、ちょっと考えつつみたいな観じで、まず最初に神魔とはなんでしょうという非常にオーソドックスなところから。まず、はぐれ神魔ってなんなんでしょう?
    『早見』なんなのかよくわかんないんですよ。
    『TOMCAT』最初の頃って結構、カッチリした早見さんなりの神魔観ってありましたよねぇ。具体的な言葉としてというか、たとえば早見さんが描いた話における神魔って、割と定型があったと思うんですよ。たとえば、非常に観念的な遊戯者であったりとかいうような、そういう定型があった筈なんですよね。それが後半になってくると全然違って来るというのが……。
    『早見』それはまあ、何も考えてないからですけども(笑)。ビデオで、神とも魔物とも呼んだというコトが、ややこしいんですよね。OVAだといいけど、TVで流れるから分かり易くというコトで、とにかく人間とは異なる種族があるというのが監督の考え方なんです。監督は「全部、オバケ」って言ってましたけど。
    『TOMCAT』たとえば、初期の頃の神魔観では、やっぱり人間より前に住んでいたってコトにはならないですよね、あの神魔では。人間というモノがいて、人間の観念が育って来て、そのシンボリックな存在として神魔があるって形になってますよね、デザインなり、たとえば名前でもそうですよね、一種の概念ですからね。名詮自性というんですか、やっぱり、名前即神魔の属性ってコトになってるじゃありませんか、最初の頃って。
    『早見』えーと、それはですね、各話の担当脚本家の仕事なんですよ。
    『TOMCAT』この中でなんかちょっとそぐわないってのは、斑輝(第9話の神魔)さんですか?
    『早見』これはなんでだろうな?猫の目だからでしょうね、多分。えーっとね、『虎よ!虎よ!(アルフレッド・ベスターのSF)小説』かな?。あれ、チェシャ猫なんですよ、それでニヤニヤ笑いながら消えてくコトになったんですけど、それでその時丁度『虎よ!虎よ!』読んでたんで。
    『TOMCAT』あの、ガリー・フォイル、あの顔の痍のイメージですか。ブチで光ってるってなんだろう?って最初思ったんですよ。黒猫だし。
    『早見』これはブチじゃなくて、タイガロイドってのがあった筈なんですけど……。(「虎よ!虎よ!」に出てくる物質)
    『TOMCAT』蛇華ってのは華陀(注:古代中国の名医)ですかね?
    『早見』それは山田さんに聞かないとわかんないですね。これは、みんなねぇ、神魔の名前は苦労するんですよ、響きを重んじると、カ行の名前がエライ増えるんですよね、それで、後の方で変えてくれって言われて。そういうのも、小中(千昭)さん、うまいですね。難しくて読めなかった。
    『TOMCAT』これ(蠱奸)、なんて読むんだっけ?
    『shof』まじかん。
    『早見』最初ねぇ、蠱惑がわかんなかったですよ(笑)。
    『TOMCAT』早見さん、作家として問題じゃないですか?(笑)でも、『鱗翅の蠱惑』って(鱗翅も蠱惑も)両方難しいもんね。
    『早見』まあ、いいんですけど、神魔と言うのは、妖怪というより邪神に近いモノであるというコトでした。
    『TOMCAT』邪神というのは、クトゥルー邪神というふうに解釈して宜しいワケですね……。
    『早見』いや、クトゥルーとは限定しないですけども。クトゥルーはクトゥルーで「イクサー」シリーズがありますから。まあ、あのようなモノと。
    最初は、そんなに土着的なモンではないと。まあ、後半で段々崩していきますけど。だからあの、神魔っていうのは、或る程度OVAで考えてたところがあるんで、そうすると、事件起きない場合もあるだろうと、それで、困って、宿命的に人間を滅ぼしてしまうと。
    要するにCDの新吸血姫美夕で、神魔界というモノが設定されましたけど、それの話をまたやると、26話それで終わっちゃうんですね。なんで封印しなきゃいけないかという話も、やり始めると、入りきらないんですわ。なんで、そこんところはもう、デフォルトにしちゃえ、というコトだったんですね。最初の時点でも、人間の弱さにつけこみ、或いは人間を愛する餘り、怪奇な事件を引き起こしてしまう、というコトで、どうやっても人間世界になじめないから、封印されるんだということにしちゃったんですね。
    『TOMCAT』そうですか、そこら辺で判らなくなるのが、なんか、邪神かなんかだとですね、人間とは無関係じゃないですか。
    『早見』いや、あの、人間に興味はあるんだと思います。

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