うらそえ日記

奇談小説家・早見慎司(早見裕司)の公式ブログです。
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現代詩の一例

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     アクセス解析で、検索キーワードを見ると、あいかわらず、「メイプルシロップ」がトップに立っています。そんなに難しかったでしょうかねえ。
     だったら、例えばこういう詩はどうでしょう。長いので、一部抜粋にしますが、網谷厚子さんの「小夜子の夜」。

     白い水の底で 透き通る絹の衣を靡かせている 頭から被り ふわふわと足音もなく 飛ぶように軽やかに 絹を身体から滑らせて 両手をまっすぐ伸ばし 伸ばした先の手のひらを 蓮の花のように丸めて合わせる(以下略)

     これだけだと、クラゲの話か、と思う方もいらっしゃるでしょうが、これは、山口小夜子さん(どういう人かは、ググって下さい)の、「山口小夜子さんを送る夜」(築地本願寺にて)の経験から来た詩であるらしい旨、注がついています。
     現代詩というのは、私もよくは分からないのですが、網谷さんや、吉行理恵さんの詩集は、ときどき読み返しております。ことば、というものを練りに練った作品は、詩ならではの美しさを(ときには意味が分からないものもありますが)、感じさせてくれます。
     ショートショートに似ているかもしれません。井上雅彦さんのショートショートなどには、現代詩に通じるものがあります。
     私はラノベの作家ですから、わかりやすさを追求するわけですが、だからこそ、読者の美意識に挑戦してくるような現代詩というものは、尊いと思われるのです。
     
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