うらそえ日記

奇談小説家・早見慎司(早見裕司)の公式ブログです。
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おめでとう鶴川第二中学合唱部

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     Nコンこと、NHK合唱音楽コンクール、今年は小学校の部と、高校の部を見逃してしまいました。慚愧の念に堪えません。

     で、唯一、中学校の部を見た(「聴いた」と言うべきですが、かえってややこしくなるのでご容赦を)んですが、まあ、いまの中学生はすごい。技術的にも、曲の難易度も、この先が怖ろしくなるほどです。

     その中で、私が一番だ、と思った東京都町田市立鶴川第二中学は、予想通り、金賞を受賞しました。おめでとうございます。

     みんながうまい中で、表現力が(ちょっとしたパフォーマンスがあるのですが、それを抜いても)ダントツに飛び抜けていて、納得の金賞でした。

     実際、いまの合唱は、すごいものがありますが、この先どうなるかを予想すると、これはスポーツと同じだと思います。100メートル走なら、私が子どもの頃には、10秒をいつ切るか、という話だったんですが、いまは9秒台で争っています。体操の技は、H何度にまで上がり、まだ先があるでしょう。合唱も、次第に向上していき、限界というものはないだろう、と思います。

     ただ、特に学校音楽の場合、指導者の良し悪しと、環境との問題がありますね。今回の大会でも、練習場所がないので、部員が特別教室などを、頭を下げて借りまくる――といった様子が見られましたが、こんな苦労はしなくていいことだ、と思います。

     それと、中学の部を見て感じたのは、参加校の減少です。合唱は、何の役にも立たない(わけでもないんですけどね)のですが、教育、というのと、刹那的な役に立つ立たないでは、測れないものがあるわけで。例えば吹奏楽部は応援に役立つから偉い、ってもんでもないでしょう。心と知性を豊かにするのが教育なのだから(もちろん体も)、その役に立ち加減は、20年、50年、一生を通じて、初めて評価が分かるものだ、と私は思います。

     まあ、何を言っても外野の言うことですから、おきき流し下さい。とりあえず、鶴川第二中学と、参加全校の皆さんに、お祝いを言わせて下さい。貴重な体験です。おめでとうございます。

     

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